紫陽花
- 麻美 四条
- 2015年6月29日
- 読了時間: 1分

4月の終わり。
小石川後楽園の延段を降り、紅葉林手前で
花をつける前の紫陽花に
ふと目がとまり足を止めました。
すると見知らぬご婦人と目が合い
「立派に育っているようですから、もうすぐ花をつけますね。さて、どんな色の花をつけますことか」と思いがけず笑顔で声をかけられたのです。
そんなこともあって
その紫陽花のことがずっと心にひっかかるようになりました。
なかなか小石川後楽園に足を運ぶ機会もなく
これという紫陽花にもめぐり会えず
またたくまに
紫陽花の見頃も終わりとなり
心のどこかに焦りのような気持ちまで膨らんできたのです。
小石川後楽園ではありませんが
豊島園に遊びに出かけることになり
園内の紫陽花園をゆっくり楽しむことができました。
5月生まれの私にとって
紫陽花は「自分の季節の花なのだなあ」という気持ちがどこかにあります。
6月ともなると
薄い青や薄紫、そして白い花が一斉に咲き競うようになり
雨の情景を淡く美しく変えてみせてくれます。
本格的な夏が来る前に
やはり小石川後楽園の紫陽花に
どんな花を付けたのか
会いに行くべきなのでしょう。
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