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夜汽車

  • 執筆者の写真: 麻美 四条
    麻美 四条
  • 2009年2月18日
  • 読了時間: 1分

知らない町の灯が車窓を流れてく…

深い闇の中に遠くの漁り火が見えました

もうすぐ貴方の住む街

でも… この夜行列車は止まってくれないのです

ただ闇を切り裂いて駆け抜けていくだけ

一通のメールが携帯の着信ランプを煌めかせ

ときめく一瞬

「せっかくだけど、今度の週末は無理なんだ…」

メールの文字が冷たく光ってました

車窓から眺める貴方の街の灯

しばらくすると貴方は私にこう言うのでしょう

「抱きしめたい…」

それまで私

笑って待っててあげる

車窓の景色はただの闇に変わり

私は背を向けるようにカーテンを引きました

駆け引きなんて似合わない

車窓の景色が…月まで滲んで見えないんです

だから 素直になりたくて

一人になりたくて

夜明けがきたら笑顔でメールをします

「帰りには、きっと会えますよね」

そう・・・

ずっとずっと貴方を信じて待っているんです


 
 
 

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